研究課題
若手研究
UAV(ドローン)から得られる熱赤外画像を用いて,森林の蒸散量を推定する手法を確立することを目的とした。地上に設置したキャリブレーションパネルを用いて温度補正を行うことで,UAVから得られる熱赤外画像から地表面温度を算出する方法を確立した。また,農地を対象として構築された地表面温度から蒸発散を推定するモデルについて,森林への適用性を高めるべく改良を行った。実際に森林で熱赤外画像を取得し,モデルを用いて蒸散量の推定を行った。
国土管理保全学
近年,UAVから得られる空撮画像については様々な活用が進められているが,熱赤外画像やマルチスペクトル画像の活用手法は,十分には検討されていなかった。本研究によって,その有用性が示されたのは学術的に意義深い。また,本研究により,森林蒸散量推定が,より広域で行える可能性が高まった。森林管理や気候変動が蒸発散ひいては水資源に与える影響の評価など,社会的問題への応用も可能な技術を確立できた点でも意義深い。