XSCIDラットでのRat polyomavirus 2(RatPyV2)感染症の詳細な病変評価の結果、唾液腺、ハーダー腺、眼窩外涙腺、呼吸器、生殖/副生殖器の上皮細胞に、好塩基性核内封入体が認められた。RatPyV2は唾液腺(中でも耳下腺)に対する親和性が特に高いことが示された。免疫正常ラット系統対象の調査では、血清検査で37.7%(46/121個体)、PCR検査で41.1%(37/90個体)が陽性となり、RatPyV2不顕性感染個体が一定の割合で存在していた。また、本感染症の簡便・迅速な診断法として、口腔内スワブを用いたFTA-Amp法によるPCR検査やLAMP法の有用性を初めて示した。
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