子どもの睡眠の質の評価には実際的な制約が大きい。それに対して、研究代表者は新たな指標としてホルモン、特にDHEAに着目した。そこで、本研究では子どもにおいて起床時のDHEAの分泌量を従来指標と比較することで実験的に検証した。その上で、睡眠評価としての指標の有用性や限界を明らかにし、適用可能範囲や方法論上の制約を科学的に検証することを目的とした。その結果、起床直後のDHEA分泌量と「睡眠の質」の変数間で有意な正の相関が認められた。この結果は、成人と同様に子どもでも起床直後のDHEA分泌量が「睡眠の質」を反映しており、睡眠評価指標になり得る可能性を示唆している。
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