てんかん患者さんにとって薬物療法は最も重要な治療法であり,適切な薬物を適切な投与量で治療を継続することが,生活の質・再発予防の観点からも強く求められる。一方,日本では新規抗てんかん薬の血中濃度に関する報告は少なく,日本人における血中濃度測定意義は不明確であった。 本研究成果は,日本人において血中濃度の個人差が大きく,投与量から血中濃度ならびに治療効果を予測できないことから,薬物血中濃度モニタリングが重要であることを示している。血中濃度モニタリングを積極的に実施することで,効果的な治療ならびに投与量不足 (または過多) による治療期間の延長や副作用が回避され,費用対効果の改善が期待される。
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