研究課題/領域番号 |
18K15037
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2019) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2018) |
研究代表者 |
宇津 美秋 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 研究員 (20802896)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | がん悪液質 / プリンヌクレオチド代謝 / アストロサイト / 炎症 / コラーゲンビトリゲル膜 |
研究成果の概要 |
<1年目の研究成果>ヒト胃がん細胞株85As2をBALB/cAJcl-nu/nu nudeマウスの皮下に移植することでがん悪液質モデルを作製し、体重や摂餌量の減少といった悪液質症状を呈し始める85As2移植2週間後の中枢性変化を解析した。モデルマウスの前脳ではプリンヌクレオチド代謝およびアストロサイトマーカーの発現が亢進していた。 <2年目の研究成果>コラーゲンビトリゲル膜を培養担体とし、アストロサイトと脳微小血管内皮細胞から成る血液脳関門モデルを作製した。本モデルは炎症誘発物質に対し優れた反応性を示したことから、がん悪液質におけるアストロサイトの役割を解明する上で有用であると考えられる。
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自由記述の分野 |
薬理系薬学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、未だに有効な治療法の確立されていないがん悪液質において、中枢神経系のプリンヌクレオチド代謝やアストロサイトの活性制御が新規治療法となり得ることを明らかにした。また、本研究において新たに構築した血液脳関門モデルはがん悪液質の迅速なスクリーニングを可能とすることが期待される。以上より、本研究はがん緩和医療の発展に貢献し得ると考えられる。
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