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2019 年度 研究成果報告書

胎児発育不全の予防を目指したユビキチン転移酵素CNOT4の生理機能の解明研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K15038
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関秋田大学

研究代表者

山口 智和  秋田大学, 医学系研究科, 助教 (30749940)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードCNOT4 / 胚発生 / ユビキチン転移酵素 / 細胞増殖
研究成果の概要

ユビキチン転移酵素CNOT4の哺乳類組織における生理的役割を解明するため研究を行った。CNOT4変異マウスは胎児期の発育不全と出生後の高い致死率を示すが、集合キメラにより野生型胎盤で発育したマウスも発育不全であることから、発育不全は胎盤形成とは独立した要因であることがわかった。詳細な解析を行うため、CNOT4 floxedマウスを作出し、単離したMEFにCNOT4の欠損を誘導したところ、有意な細胞増殖速度の低下と細胞死の増加を認めた。また、CNOT4の発現を抑制したHEK293TのRNA-seq解析により、CNOT4が胚の器官形成に寄与するmRNA群の発現を正に制御している可能性が示唆された。

自由記述の分野

分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ユビキチン転移酵素であるCNOT4の哺乳類組織における役割を報告した例はいまだない。本研究では、変異型CNOT4を発現するマウスは胎児期の発育不全と出生後の高い致死率を示すことから、胎児の発育にCNOT4が必須の役割を果たすことがわかり、培養細胞においてはCNOT4が発現しない条件下では発生に必要な種々の遺伝子の発現が有意に低下してしまうことが明らかとなった。以上の発見は、胚発生期におけるユビキチン化修飾と遺伝子発現制御との連携に焦点を当てた新たなパラダイムの構築に繋がり、将来的には胎児発育不全やそれに付随する種々の疾病の解明と新たな治療技法の確立のための重要な基礎情報になると期待している。

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公開日: 2021-02-19  

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