本期間中に行った研究とその成果は次の通りである。1) グルタチオン(GSH)の代謝により生じるγグルタミルペプチド類(γGluPeps)のLC-MSによる一斉測定系を確立し、γGluPeps は組織に特異的な分布があることとGSH枯渇により引き起こされる細胞死(フェロトーシス)ではGSH合成系によりγGluPepsが上昇することを明らかにした。2) プロテオミクス解析によりフェロトーシスの抑制遺伝子としてCNDP2を見出し、CNDP2はGSH分解を介してシステインを効率的に再利用することでフェロトーシスを抑制している可能性が示唆された。
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