肝細胞癌において、EMT、cancer stemnessの制御に、スフィンゴシン1リン酸 (S1P)のレセプターの関与について解析した。S1Pレセプター1 (S1PR1)が高発現では、全生存期間、無再発生存期間の短縮、脈管浸潤や肝内転移例を多く認めた。肝細胞癌株にS1PR1agonist、antagonist投与にてS1PR1の作用でEMTが促進される可能性を示した。肝細胞癌株ではS1PR1にてcell invasionの促進、細胞が間葉系細胞へと形態変化を示した。S1PR1がEMTやcancer stemnessの誘導、同レセプターの制御が肝細胞癌における新たな治療となりうる可能性を示した。
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