喘息は気道炎症を伴うアレルギー疾患である。気道炎症を誘導するサイトカインIL-5とIL-13は、IL-33に反応した肺2型自然リンパ球(ILC2)から産生される。本研究は、IL-33シグナルのp38経路の下流にあるリン酸化酵素MK2、MK3について、遺伝子欠損マウスを用いて喘息モデルを作製し、喘息の病態形成への関与を検討した。野生型とMK3欠損マウスが典型的な気道炎症を呈したのに対して、MK2欠損マウスは肺ILC2が活性化されずIL-5とIL-13の産生が抑制され、気道炎症が軽度であった。これらの結果は、MK2が喘息の気道炎症の誘導に関与することを示唆している。
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