ショウジョウバエにおいて、Tollの新規内因性リガンドSpz5は、既知のTollリガンドSpzとは異なり、プロテアーゼによる切断を受けずにTollリガンドとして働くこと、Spz5-Tollの下流ではdMyd88が情報伝達分子として働くことがわかった。しかし、当初の予想に反して、ショウジョウバエ幼虫をピンセットでつまむと抗菌ペプチドが産生されるという申請者のグループが独自に開発した感染非依存の免疫の異常活性化のモデル系へのSpz5の関与は示せず、感染非依存の免疫活性化機構の全容は解明はできなかった。その代わりに、Spz5はSpzと協調して、ショウジョウバエの正常な個体発生に働くことが示された。
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