EGFR遺伝子変異陽性細胞株においてはHER2の発現が少なくても抗体薬物複合体であるトラスツズマブ・エムタンシン(T-DM1)の効果が強い傾向にあった。HER2-HER2ホモダイマーは細胞表面上に、HER2-EGFR, HER2-HER3ヘテロダイマーは細胞内に局在しており、HER2-EGFRヘテロダイマーを介したHER2の内在化、T-DM1の治療効果が考えられた。EGFR遺伝子変異陽性症例における血漿中のEGFR遺伝子変異の存在や消失、アレル数の増加の有無はEGFR-TKI治療の効果予測因子であった。
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