がん細胞の周囲には線維芽細胞、免疫炎症細胞、血管構成細胞などのがん間質細胞が動員される。がん関連線維芽細胞におけるプロスタグランジン類の情報伝達およびがん細胞との相互作用における作用機序を明らかにすることを通して、微小環境を標的とした新たながん治療法を開発することを目的とした。PGD2ならびにPGE2は肺のがん細胞とがん関連線維芽細胞の双方を活性化することが明らかとなり、両者の細胞間においてもがん促進傾向に作用することが示唆された。その一方でマウスにおける検討では逆の傾向となり、発がんは抑制された。
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