マインドワンダリングとは,目の前の課題とは無関連な思考に注意が逸れてしまう心理現象であり,本研究では脳情報を用いてその検出を目指した。検出に用いる脳活動データは,fMRIの高速撮像法であるマルチバンドシークエンスを導入することによって,従来の測定法ではアプローチが難しかった相対的に高い周波数帯(0.20Hz~)で機能する脳領域間ネットワークの情報まで利用できるようにした。その結果,0.30-0.40Hz帯の脳活動データで算出したマクロ指標を用いることで,従来のデータおよび脳活動を用いた 方法よりも高い正答率でマインドワンダリングの検出が可能となった(従来:約60%,本手法:約75%)。
|