球脊髄性筋萎縮症(SBMA)は緩徐進行性の神経筋疾患あり、根本的な治療法はない。我々はSBMAマウスモデルの脊髄と骨格筋を用いて網羅的シグナル解析を行い、発症前からSrcシグナルが活性化していることを見出した。本研究ではSBMA患者の脊髄と骨格筋においてもSrcシグナルが活性化していることを明らかにした。またSrc阻害薬がSBMAマウスモデルにおける病態の進行を抑止することを示し、Srcの下流分子であるp130Casが重要な役割を果たしていることを見出した。さらにSBMAにおいてSrcのリン酸化が上昇する機序として、アンドロゲン受容体とSrcの結合が重要であることを示した。
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