強迫症(OCD)は現在の治療法では治療できない患者が多くおり、さらなる病態の理解と新たな治療法の開発が望まれている。グルタミン酸神経系に作用するNアセチルシステイン(NAC)は新規治療薬として期待されているが、効果メカニズムの詳細は解明されていない。これを解明するため、本研究ではOCD患者にNACによる12週間の治療を行い治療前後で脳MRI画像と末梢血グルタミン酸濃度のデータを取得した。強迫症状は試験開始前と比較して有意に改善した。血中グルタミン酸濃度は試験開始前と比較して有意に上昇した。構造MRI画像では有意な変化を認めなかった。拡散強調画像と安静時機能的MRI画像は解析中である。
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