近年の画像診断の進歩においても急性腸管虚血の早期診断は難しく、死亡率は数十年低下していない。外科的手術において虚血腸管の切除に関しては、外科医の主観的、非定量的な判断に委ねられており、高度な臨床経験を要求される。近年普及しつつある光音響イメージングでは血流情報に起因する組織酸素化程度の画像化及び定量化を可能とした。 虚血・再灌流腸管の評価のもとになる絞扼性イレウスを模したラットモデルを作成し、再灌流後の虚血腸管の組織酸素飽和度を評価、経時的な変化を確認することで、任意の部位における不可逆的な虚血障害を予測できる可能性を示した。
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