本研究の目的は光干渉断層法を用いて頚動脈プラーク内新生血管(NV)を定量評価し、症候や狭窄度進行との関係を解析することでNVの臨床的意義を解明することである。 頚動脈ステント留置術例を対象に光干渉断層法によるNV評価を行った。NV数と喫煙習慣は狭窄進行群で有意に多かった。多変量解析結果では、NV数が狭窄進行の独立予測因子であった。さらに頚動脈ステント留置術後の再狭窄症例においてステント内NVが多数増生していることが認められた。このような報告はこれまでなく、頚動脈ステント術における再狭窄の原因の一つとして新生血管の関与が考えられることが示唆された。
|