陽子線治療では人体に陽子線を照射した際に発生する陽電子放出核を利用して照射領域を観測する技術が開発されている。照射領域情報と線量分布情報を紐づけるための因子として陽電子放出核の生成反応断面積が重要である。 本研究では陽子線照射により生成される陽電子放出核の生成反応断面積の測定を実施してきた。実験結果より新たに導出した酸素核由来の陽電子放出核である13N,15Oの生成反応断面積は、NNDCなどのデータベースに登録されている断面積データとよく一致する結果となり、11Cは近年報告された比較的新しいデータと一致する結果となった。
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