強度変調放射線治療(IMRT)における出力線量評価にアラニン線量計が有用となるかどうか研究を行った。IMRTでは複数の異なる角度から放射線が照射されるため、アラニン線量計の角度依存性を明らかにした。その結果、アラニン線量計の角度依存性は0.4 %程度あることがわかった。実際にIMRTの治療を行っている医療機関と連携して、IMRTの出力線量評価の模擬試験を実施した。頭頚部、体幹部、肺野のファントムを用いて線量検証を行った。その結果、ほとんどすべての測定点でアラニン線量計の測定値と治療計画線量の差は2 %以内であった。これらの結果から、アラニン線量計はIMRTの線量検証に有用であることが分かった。
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