FK565投与後の心機能を経時的に測定したところ、投与後1週間より心機能は低下し、投与後3ヶ月間後より徐々に改善した。モデルマウスでは心耳に異常興奮領域を認め、活動電位の延長を認めた。単離した心筋細胞で、パッチクランプ法を用いてL型Ca2+電流を測定したところ、有意に低下していた。カフェインにより誘発されたCa2+ transientの減衰時間は増加しており、NCXの機能低下が示唆された。これらの結果からFK565投与によりL型Ca2+電流の低下、Ca2+ transientの低下により、SERCAおよびNCXがダウンレギュレートし、心機能が低下することが示唆された。
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