食道癌間質に多く存在する癌内線維芽細胞 (CAFs)は癌細胞の浸潤、転移の促進や治療抵抗性獲得に関与しているが、その分子機構はまだ不明な点が多い。申請研究では、33例の手術により摘出された食道癌部および非癌部の検体を採取しprimary cultureし27例でCAFsおよびコントロールの線維芽細胞の樹立に成功した。また、5症例の食道癌オルガノイドも樹立した。今後はこれらの患者由来線維芽細胞と食道癌オルガノイドの共培養や共移植マウスモデルを使用し、癌悪性化に寄与する遺伝子やシグナル伝達を分子レベルで検討する予定である。
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