肥満症改善を目指した内視鏡治療の開発を目的とし、生後8週のブタ6匹を用いて内視鏡的胃筋層(神経叢)切開術の安全性および実施可能性を検証した。普通食コントロール、高脂肪食、高脂肪食+筋層(神経叢)切開術のブタをそれぞれ2匹ずつ準備した。筋層(神経叢)切開術は安全に施行可能であり、処置後の2匹は鎮痛剤や抗生剤の使用なく安楽死の2週後まで問題なく生存した。処置部位の病理評価では神経叢が切断された痕があり、意図した結果であった。処置を加えた2匹は高脂肪食のみの2匹よりも体重増加は緩やかであり、血中コレステロール値も若干の低下を認めた。ただ、十分なサンプル数ではないため本法の有効性評価が今後必要である。
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