研究課題/領域番号 |
18K15893
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2019-2020) 九州大学 (2018) |
研究代表者 |
朔 啓太 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (40567385)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 循環器内科 / 血行動態 / 心筋梗塞 / 心力学 / 左室補助装置 / 自律神経 / 神経刺激 |
研究成果の概要 |
心筋梗塞時の心筋壊死を極小化する機械-神経最適減負荷治療の開発において、動物を用いた個別の動作検証を行った上で、経皮的左室補助装置と神経刺激装置を両立して駆動する制御アルゴリズムを開発した。犬を用いた動物実験により、経皮的左室補助装置に徐拍化を加えることによって、血行動態を改善させながら、有意(20-40%以上)な酸素消費抑制が得られることや心筋梗塞急性期に制御アルゴリズムを用いることで、安定的な左室減負荷が可能となることを証明した。最終的に、犬虚血再灌流モデルを用いて、同システムの有効性を検証したところ、著明な梗塞サイズ抑制と心不全指標の改善が認められた。
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自由記述の分野 |
医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心筋梗塞治療において、再還流による酸素供給再開に加えて、酸素需要を下げることは梗塞サイズが縮小するが、血行動態を保ちながら心筋酸素消費を抑制する治療法は存在しない。心筋梗塞急性期における左室補助装置と迷走神経刺激を併用した機械-神経最適減負荷アルゴリズムを構築することは、両者の機能、効果を補完することで、血行動態を悪化させることなく、著明な酸素消費低減や心筋保護効果を誘導し、最終的に梗塞サイズの極小化と遠隔期心不全の劇的な予防をもたらす可能性がある。
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