本研究は凝固因子やプロテアーゼ活性化受容体2(PAR2)の慢性腎臓病関連動脈硬化症における役割を明らかにすることを目的とする。アデニン腎症と高リン食を組み合わせモデルマウスの大動脈石灰化や炎症性サイトカイン、autophagyマーカーを解析したもののPAR2欠損により変化しなかった。内皮障害は血液凝固を亢進させる。そこで内皮障害を背景に重症化する血管石灰化モデルを作成するため、内皮型一酸化窒素合成酵素欠損(eNOS)マウスとアデニン+高リン食を組み合わせた新たな疾患モデルを作成した。eNOS欠損により大動脈や腎におけるカルシウム沈着が悪化し、それらと炎症や血液凝固、酸化ストレスが関連していた。
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