研究課題
若手研究
汗腺幹細胞の再生能を発揮させる微小環境を汗腺の3次元構造解析から探索した。汗腺の基底膜のプロファイリングでは、汗腺の導管部ではラミニン332を発現し、分泌部ではラミニン511が発現していた。分泌部ではラミニン511の受容体であるインテグリンα6β1が発現しており、ラミニン511が汗腺分泌部に存在する汗腺幹細胞の維持に関わる可能性が示唆された。また、汗腺幹細胞を回転浮遊培養させることによって培養場の硬さを変化させたところ、同じ培地組成でも汗腺幹細胞の増殖活性能が増加することが判明した。
皮膚科学
本研究の成果は発汗障害解明の新しい糸口となり、将来の発汗改善薬の開発や熱中症患者の減少に貢献できる。