研究課題/領域番号 |
18K16103
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
安田 貴彦 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 分子診断研究室長 (20723977)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 融合遺伝子 / 年齢依存的 / 急性リンパ性白血病 / AYA / RNA-seq |
研究成果の概要 |
急性リンパ性白血病(ALL)は融合遺伝子が腫瘍の発症に大きな役割を担う。また、融合遺伝子の種類やその頻度は年齢依存的に変動することが知られ、例えば小児期ではETV6-RUNX1が、成人ではBCR-ABL1が好発する。我々は、JALSG(日本成人白血病共同研究グループ)で実施されたALL202-U研究とALL202-O研究の両コホートのサンプルを用いて、RNAシーケンスを行い、網羅的に融合遺伝子の検出を行った。その結果、日本人成人における融合遺伝子の種類ならびにその頻度の全貌を明らかにし、さらに発症年齢と融合遺伝子の関連性も明らかにした。
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自由記述の分野 |
血液腫瘍学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
融合遺伝子とその年齢の関連性を解析したところ、DUX4 融合遺伝子とMEF2D 融合遺伝子はAYA世代(15-39歳)で好発する一方、Ph-like ALL(キナーゼ関連融合遺伝子)とZNF384融合遺伝子はAYAと成人(40-64歳)の両世代に均等に発症することが明らかとなった。これらの融合遺伝子がなぜ年齢依存性を示すか、ゲノム上の融合点の特徴から解明を目指した。DUX4融合遺伝子の融合点付近には、RAGが認識するコンセンサス配列が確認されたが、それ以外の他の融合遺伝子には特徴的な配列は確認されなかった。年齢依存的に融合遺伝子が発症するメカニズムの解明に向けて、更なるアプローチが必要である。
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