関節リウマチ(RA)は関節滑膜炎を主体とする自己免疫性疾患であり、RAによる関節痛や関節破壊にともなう身体機能障害は社会的損失や経済的損失を生じる。RAの治療は生物学的製剤の開発によって劇的に改善したが、生物学的製剤を使用しても改善が得られない症例も経験し、どういった背景因子の患者において生物学的製剤が有効であるかは不明な点が多い。今回の研究ではRAの疾患感受性遺伝子であるHLA-DRB1と生物学的製剤の治療反応性との関連を検討し、アバタセプトの有効性とHLA-DRB1*04:05が関連している可能性が示唆された。患者さんの背景因子にあわせた治療薬選択の根拠になると考えられる。
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