研究課題
若手研究
マウス消化器癌皮下腫瘍モデルにおいて腫瘍局所のIL-17とSTAT3を同時に抑制することで相乗的な腫瘍増殖抑制効果を認めた。がん微小環境においてIL-17抑制とSTAT3抑制は腫瘍浸潤Th1細胞は増加し、免疫チェックポイント発現を低下させることが明らかとなった。以上、がん微小環境におけるIL-17/STAT3 pathwayは新規の分子標的の一つとなり得ることが判明した。
消化器外科
がん微小環境における慢性炎症はIL-17/STAT3 pathwayを介して腫瘍浸潤免疫担当細胞の免疫チェックポイント発現を活性化し、腫瘍の増殖が促進されると考えられる。本研究ではがん微小環境におけるIL-17/STAT3 pathway制御し、慢性炎症を解除することで、相乗的な腫瘍増殖抑制効果を得れた。さらに今後、免疫チェックポイント阻害剤を併用することでより強力に免疫逃避機構を解除すれば、さらなる効果増強が得られ、治療抵抗性難治性消化器癌の治療が革新的に進歩する可能性がある。