本研究では、プロスタグランジン(PG)E2の受容体サブタイプであるEP3受容体シグナルが肝虚血再潅流障害後の肝修復に関与すること、さらに樹状細胞がマクロファージ形質転換を促進することを明らかにした。このとき分化誘導因子であるIL-13が樹状細胞から産生されマクロファージはEP3受容体シグナルに依存して炎症性マクロファージから修復性マクロファージに分化することを培養実験で示した。これらの結果から肝虚血再潅流障害後には集積樹状細胞がマクロファージとEP3受容体シグナルを介してクロストークし、樹状細胞由来のIL-13産生がマクロファージ分化を刺激して肝修復を促進させていることが示された。
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