我々は肺移植後の抗体関連拒絶反応(Antibody-mediated rejection; AMR)マウスモデルの確立と、補体抗体であるAnti-C5抗体による治療効果の検証を目標としている。 まず我々は異なる主要組織適合遺伝子複合体を有するマウス間での同所性左肺移植を行い、術後7日目にAMRの所見(グラフト肺拒絶所見・C4d沈着・血清中ドナー特異的抗体)を認めること、さらに皮膚移植を先行して行うことでAMRが増強され移植2日目から上記所見を認めることを示した。続いてanti-C5抗体が上記マウスにおいてAMR所見を抑制することを示し、anti-C5抗体によるAMR抑制効果を示唆した。
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