慢性進行性肺疾患に対する肺の再生医療の一つとして、肺組織移植の実現が期待されている。移植片が生着するまでの変化を詳細に検討した。マウス気管並走移植モデルでヘモグロビン小胞体を投与し、気管上皮下の血流を観察した。尾静脈からヘモグロビン小胞体溶液(Hb濃度10 g/dL) 0.3mlを投与した後、3、6、12、24時間で犠牲死させ、気管を切り出しHE染色して気管断面を観察した。 術後、3時間後までにヘモグロビン小胞体と考えられる微粒子を上皮下血管内に認めるようになり、再潅流を確認した。電子顕微鏡による観察で微粒子がヘモグロビン小胞体であることを確認した。6時間経過すると赤血球の再灌流が観察出来た。
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