機械性痛覚過敏発生に重要な未知の痛み関連分子を探索することを目的として本研究を計画した。申請者は先行研究から小型のIB4結合神経は炎症によって惹起される機械性痛覚過敏を選択的に伝達することを確認していた。本研究ではIB4結合神経上に発現するTmem45bを解析対象とし発現解析および機能解析を実施した。 Tmem45bは中枢神経にはほとんど発現を認めず小型の末梢神経特異的に発現する分子である事を確認した。そTmem45bノックアウトマウスを用いた機能解析では、Tmem45bが生理的状態における痛み伝達には関与しないが炎症によって惹起される機械性痛覚過敏の発生に選択的に関与している事を明らかにした。
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