これまで、我々はカテコラミン前駆物質であるL-DOPAに特異的な生理作用があると考え、検討を続けてきた。そして、肺血管においてはアドレナリン受容体の刺激による肺血管収縮をL-DOPAが無作用量で増強することが明らかになった。それを踏まえ、肺血管におけるL-DOPAの役割を検討した。 アドレナリン受容体の応答に加え、セロトニン受容体やアセチルコリン受容体の応答を修飾することが明らかになったが、その特異性や選択性を確認するために遺伝子修飾動物が必要となった。そこでGPR143欠損ラットを作成した。その肺血管を用いた検討により、アドレナリン受容体の応答を部分的に修飾していることが明らかになった。
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