本研究では健常人とPHN患者で脳の安静時機能的結合を比較し、PHN患者に特徴的な所見を明らかにした。加えて、PHN患者の各種疼痛関連パラメーターと脳機能的結合の特徴的所見の相関性を明らかにした。以上により、安静時脳の機能的結合に注目してPHNの脳内機序を明らかにするとともに、安静時脳の機能的結合定量化がPHNの程度や治療効果のバイオマーカーとなりうるかを検証した。 以下の結果を得た。(1)fMRIによる安静時の脳機能的結合を解析することで、mPFCと右海馬との間でPHN患者に特有な機能的結合の変化を見出した。(2)mPFCと右海馬の機能的結合の変化は、PHN患者の主観的な疼痛関連指標と関連した。
|