メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は院内感染の主要な菌であり、多剤耐性化と新規抗菌薬開発の遅滞により、新しい治療戦略が求められている。そこで本研究では、これらの先行研究・技術を応用してMRSAの複数の表面抗原を見つけ出し、それに対する特異的抗体を精製する。さらに複数の特異的抗体をリポソーム製剤で含有にすることにより、少量投与・長時間作用となり抗体の単剤投与より効果が発揮できると考えた。MRSAの臨床株を集め、動物感染モデルは完成した。今後の展開として、他の薬剤耐性菌の表面抗原の特異的抗体の種類を変えることにより、薬剤耐性菌感染症への応用、発展も可能があると考えている。
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