研究成果の概要 |
神経細胞死を誘発する脳梗塞後の組織障害性炎症の抑制効果に注目して、ヒト羊膜由来間葉系幹細胞(hAMSC)の点滴注射が脳梗塞後の症状改善に効果があるかをマウス脳梗塞モデルで検討した。脳梗塞モデル作成翌日にhAMSCを点滴投与し、1から2ヶ月後の脳梗塞に由来する神経症状を行動テストで評価したところ、hAMSC投与群では対照群に対して有意に神経症状の改善を認めた。また、そのメカニズムとして、TNFα,MMP9,iNOSといった炎症促進性タンパク質の遺伝子発現はhAMSC投与群で有意に抑制され、顕微鏡下にも脳梗塞の病巣周囲に集積する炎症促進型の免疫細胞の数はhAMSC投与群で減少していた。
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