研究課題
若手研究
数種類の神経障害性疼痛モデルを後根神経節に焦点を当て、マイクロアレイにより解析し発現増加をしていた遺伝子を確認した。AVPR1aが神経損傷後3週で2.3倍、6種で1.6倍と有意に上昇していた。AVPR1aの全身ノックアウトマウスを作成し行動解析、またAVPR1aのアゴニストアンタゴニストを使用し疼痛の変化を検証した結果、AVPR1aは神経障害性疼痛に対して保護作用があることが初めて分かった。
疼痛
AVPR1aバソプレッシンレセプターであり、今まで炎症性疼痛に関与していることが報告されてきた。しかし神経障害性疼痛のメカニズムとの関連を調査した報告はなく今回初めてである。ノックアウトマウスの行動解析とAVPR1aのアゴニストアンタゴニスト投与による実験の結果から、慢性疼痛の今後の治療薬の標的遺伝子候補として期待される。