腱細胞に生来備わる再生能力を規定する分子制御機構を解明するため、若齢および高齢マウスのアキレス腱損傷モデルのRNAシークエンス解析を行い、若齢マウスの損傷腱で特異的に活性化するシグナルXを同定した。若齢マウスのアキレス腱損傷モデルにおいて、腱損傷後2~3日でシグナルXが最も活性化すること、そしてシグナルX阻害剤投与によって腱再生が阻害されることを確認した。さらに、腱細胞特異的にシグナルX活性化が誘導可能な高齢マウス(Scx-CreERT2/Gene A flox/flox)のアキレス腱損傷モデルにおいて、腱再生の改善を認めた。生理的腱再生を制御する分子制御機構の1つとしてシグナルXを同定した。
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