研究課題
若手研究
体内時計は複数の遺伝子によって構成される。本研究では、体内時計を構成する時計遺伝子Cryが変形性関節症の進行に対して抑制的に作用していることを明らかにした。マウスを用いた研究で、加齢や変形性関節症を発生させるモデルマウスで時計遺伝子Cry2の発現が低下していることを明らかにした。また、Cry2の低下は変形性関節症の進行を有意に増悪させることを明らかにした。これらから、Cry2が変形性関節症に対して抑制的に作用していると結論付けた。
変形性関節症の病態解明
変形性関節症は、様々な要因が発症や進展に関与する多因子疾患であり、日本における罹病患者数は1000万人を超えるとされる。これまでに様々な要因が関与していることが明らかにされてきたが、体内時計についての研究は不十分であった。本研究では、体内時計を構成する時計遺伝子Cryが変形性関節症の抑制に関与していることを明らかにした。今後、さらなる研究を通して、病態解明や治療法の開発につなげられる可能性がある。