乳児期に発症した有熱性尿路感染症(fUTI)の患児の約30-50%に膀胱尿管逆流(VUR)を合併している。特に高度のVURを合併する場合、fUTIを再発し将来腎機能障害に至る可能性がある。そのため、少量の抗菌薬(ST合剤)を予防内服しfUTIの予防を行う。しかし、ST合剤の予防内服を行ってもfUTIを再発する症例が存在する。腸内細菌叢における、fUTIの起炎菌となる大腸菌の比率が増加するとfUTIの発症リスクとなることが報告されている。今回の研究で、ST合剤の予防内服に加え整腸剤(プロバイオティクス)を内服し腸内細菌叢の大腸菌の比率がより減少する事を明らかとし、新規予防法となる可能性を示した。
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