胎盤形成時に出現するGFAP/S100β陽性細胞について解析を行った結果、当該細胞は免疫担当細胞とは異なる特性を有し、胎生10.5日目から脱落膜に出現し始めることを明らかにした。この細胞をGLAST-CreERT2システムで追跡するモデルを確立し、経時的に解析した結果、マウス脱落膜のみならず、ラビリンス層にも分布することが新たに分かった。この細胞は血管周囲に分布しており、何らかの血管透過性や収縮などの血管制御に関わる機能を有する可能性が示唆された。これまで知られているラビリンス構成細胞の各マーカーで染色したところ、いずれのマーカーも陽性にならないことから、新たな細胞であることが示唆された。
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