腟の中に存在する細菌叢(フローラ)を解析することで、新たな早産の予防・治療戦略におけるターゲットを同定し、抗菌薬を用いた新規治療法を提唱する段階まで至ることができました。 具体的には、腟内細菌叢解析と機械学習を組み合わせて、早産の原因となる絨毛膜羊膜炎(CAM)に関連する細菌20種を同定し、新しいスコアリング法を作成しました。ハイリスク(PCAM)と判定された群は、有意に妊娠延長期間が短く(中央値の差:13日)、3歳時の発達障害の頻度は有意に高い(PCAM: 28%, non-PCAM: 4%)という結果を得ました。CAMを予防・治療可能と推定される抗菌薬の組み合わせも同定しました。
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