早期舌扁平上皮癌におけるFrizzeled7(FZD7)、Interleukin-1 receptor antagonist protein(IL1RN)の発現と予後の関係を解析した。免疫組織化学では、FZD7の発現は早期舌癌の予測マーカーの一つとして臨床応用できる可能性が見出された。またFZD7の機能解析として、口腔癌細胞株T3M-1でFZD7の発現を抑制してinvasion assayを行うと、浸潤能が有意に低下した。FZD7の発現抑制は、上皮系マーカー、間葉系マーカーの両方の発現を上昇させることも分かった。これは癌細胞が上皮間葉移行の中間の状態にあることを示唆するものであると推察する。
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