研究課題
若手研究
甲状腺濾胞癌の中でも予後不良なグループである広範浸潤型・遠隔転移症例15例、濾胞腺腫10例を対象に各症例のホルマリン固定したサンプルからDNAを抽出した。それぞれ、腫瘍中心部と先進部から抽出しバイオアナライザーを用いてクオリティチェックを行い、いずれのサンプルもDNAの品質に問題ないことを確認した。全エクソンシーケンスを施行し、現在シーケンス結果を解析中である。また同サンプルのメチル化解析も並行して実施し施行していく予定である。
頭頸部癌
シークエンスデータの解析結果により、甲状腺濾胞性腫瘍における術前鑑別診断法の確立が期待される。その結果、現在広く行われている濾胞腺腫の手術を回避することが可能となり、患者の生活の質向上に寄与するだけでなく、医療経済的にも意義を持つ。また、濾胞癌では術前診断での浸潤型に応じて術式を甲状腺葉峡切除あるいは全摘と決定する個別化医療が可能となり、その医学的意義は大きいと考える。