ANCA関連血管炎性中耳炎(OMAAV)の発症のトリガーとなりうる細菌やウイルス感染の関与を明らかにし、中耳貯留液中のサイトカインの検討によって、病態に関わる因子について検討した。OMAAV患者と、成人滲出性中耳炎患者の中耳貯留液中の細菌、及びウイルス検出率は低く、両群で検出される細菌像に差を認めなかった。OMAAV発症トリガーとして細菌感染の関与は証明できなかった。 OMAAV中耳貯留液中のサイトカインの中では、IL-6濃度が突出して高値であった。OMAAVの中耳貯留液中のサイトカイン濃度を成人滲出性中耳炎群と比較すると、IL-6がOMAAV群において有意に高値であった。
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