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2019 年度 研究成果報告書

ホスホリルコリンによる細菌感染とアレルギー性炎症の制御に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K16847
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
研究機関鹿児島大学

研究代表者

川畠 雅樹  鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 助教 (30585112)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードPhosphorylcholine / 無莢膜型インフルエンザ菌 / バイオフィルム / 上気道感染
研究成果の概要

無莢膜型インフルエンザ菌(NTHi)のバイオフィルムの産生促進にはNTHiの菌体外膜に存在するホスホリルコリン(PC)が関与すると考えられている。そこで、PC特異的IgAおよびPCを用いて、それらのNTHiのバイオフィルム形成抑制効果について検討を行った。その結果、バイオフィルム形成能が高い菌株ではPC発現量が高い傾向にあった。さらに、これらのバイオフィルム形成能の高い菌株を抗PC-IgAで前処理すると、バイオフィルム形成が有意に抑制された。また、PAF-Rを発現する上皮細胞でNTHiを培養したところ、上皮細胞をPCで前処理するとバイオフィルムの形成が著明に抑制されることが観察された。

自由記述の分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、NTHiのPCを抗PC抗体で処理することでNTHiのバイオフィルム形成を抑制することが示された。また、上皮細胞のPlatelet activating factor recpeor (PAF-R)をPCで阻害することでもNTHiのバイオフィルム形成を抑制することが示された。これらのことから、PCを粘膜ワクチンとして投与した場合に、粘膜免疫応答を介してだけでなく、PCの直接的作用によっても細菌の接着を阻止しバイオフィルムの形成を抑制することが示唆された。PCをターゲットとする戦略が細菌性上気道感染の遷延化を制御する新たな治療開発につながるものと期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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