研究代表者は好酸球性中耳炎の中耳粘膜より、IgG4陽性形質細胞の発現を見出した。さらに好酸球性中耳炎の重症度は感音難聴の進行によって判断されるが、重症好酸球成中耳炎患者においてIgG4陽性細胞の有意な発現を見出した。重症好酸球性中耳炎患者の血清IgG4の有意な上昇は見られず、好酸球性副鼻腔炎の鼻茸中のIgG4陽性形質細胞及び血清IgG4の上昇が確認されたのとは異なった結果であった。好酸球性中耳炎及び好酸球性副鼻腔炎は類似疾患でありながら病態が異なる可能性が示唆された。また、好酸球性中耳炎5例の耳茸細胞におけるIL-4+抗CD4抗体等で刺激したが、in vitro IgG4産生は見られなかった。
|