良性発作性頭位めまい症(BPPV)は高齢者の主要なめまい疾患であり、発症に骨代謝障害が影響すると考えられている。高齢女性のBPPV患者では、10年内の骨粗鬆症性骨折発生率が20.4%であるののに対し、対照群では14.3%であった(p=0.0069)。大腿骨骨折発生率は患者群で9.0%、疾患群では5.0%であった(p=0.0202)。 水平半規管型BPPVの亜型である半規管結石症(CA)とクプラ結石症(CU)の病態の差を骨代謝の観点から明らかにするため、めまい時の血中25水酸化ビタミンD濃度を比較した。CA群では13.2ng/mL、CU群では20.4ng/mLと差があった(p=0.0014)。
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