加齢性黄斑変性は,成人の中途失明原因の主要疾患で,抗VEGF薬の眼内注射が行われている. しかしその薬効持続期間は約1ヶ月であり反復投与が必要であるため,侵襲性・経済的負担が問題となっている. 抗VEGF薬眼内徐放システムとして、ハイドロゲルに薬剤を分散させ眼内で徐放させる方法が広く研究されているが,臨床応用に至っていない.本研究では眼内に注入可能な低濃度ハイドロゲルを用いることで,抗VEGF薬の徐放が可能であることが示唆された。今後、徐放効果の再現性を確認し、適切な徐放性能を達成できれば,眼内薬剤徐放プラットフォーム有望の候補となりうる.
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