我々は内因性脂質メディエーターである12-HHTが眼表面に及ぼす影響を研究してきた。 12-HHTの受容体であるBLT2が角膜や結膜に発現しており、BLT2受容体をノックアウトしたマウスでは角膜創傷治癒が遅延することを確かめた。また、臨床研究として人の涙液を採取してその中に含まれる12-HHT定量を試みた。しかしながら、正常の人の涙液からの12-HHTは測定にかかった時間や個人差によるばらつきが多く、精度の高い定量はできなかった。今後は脂質定量の質を高めながら人の涙液からの定量を再度試みていく予定である。
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